TP(トレインパイル)工法の概要

工法の特長

現在、落石防護柵を施工するにあたり国土交通省 土木工事標準積算基準書の工法選定では施工現場の条件によりA工法(クレーン工法)とB工法(大口径ボーリング工法)に選別されている。
A工法は、比較的施工条件の良く、杭の打設位置にクレーンが搬入でき設置可能な施工条件の場合に選定されている。
B工法は、上記の条件が困難な場合に選定され、現在落石防護柵を設置する施工箇所については、ほとんどがB工法での施工となっている。
B工法の特徴としては、施工箇所に削孔足場を設置し、支柱などの重量物についてはやぐらを設置して建込作業や吊作業を行っていく工法となる。また削孔足場まで大口径ボーリングマシン(重量2t以上)・支柱延長によっては2t以上の重量物をレッカーにて吊り込み作業ができない場合などは大型モノレールで機械解体後運搬など余儀なくされるケースも多々ある。
また支柱設置の位置・高低差によっては大型の削孔足場が必要となり工期・工事費が飛躍的に増大するケースがある。
上記問題点から考案された工法がTP(トレインパイル)工法である。
TP(トレインパイル)工法の大きな特徴は大型の削孔足場が必要でないことから工期短縮・経済性に優れている。
国土交通省NETIS KK-100080-VR(掲載期間終了)登録製品で培ったモノレール技術により新たに開発したTP仕様モノレールクレーン(2.9t吊りアウトリガ―6本仕様)を活用し、支柱設置位置まで自走し、削孔・建込を行うことを可能とした工法となる。
またやぐらの設置も不要な工法である。

B工法の足場状況
トレインパイル